ヴィンテージレポート(甲州市)

昨日、甲州種ブドウ成熟度調査が終わり、少し早いですが2017年産ワイン原料ブドウのヴィンテージレポートを以下に取りまとめましたので、ご覧ください。

 

2017年産ブドウは3月半ばから4月半ばまで低温で推移をしていったため、発芽が遅く、開花期は5月末から6月頭という状況であった。(前年より1週間の遅れ)

5月に入り、気温が高い日が続いたため、品種を問わず開花は一斉となった。開花期、日中の気温は高めであったが、朝夕は冷涼で寒暖差があった。全体的に果穂の形状は粗着。

開花期以降は7月いっぱいまで高温少雨で夜温も連日25度を下回って寒暖差があり、果粒も小さく順調に推移をした。成熟期の8月は総雨量こそ平年並みであったが、連続降雨によって、早生のデラウェアについては一部烈果の発生が確認された。

9月は定期的に降雨が確認されたが、天候は比較的安定し、酸の減衰も遅く糖度はゆるやかに上昇、病虫害も少なく、10月半ばまで健全果の収穫が可能となった。

糖酸値ともある程度充実していることから、甲州ブドウにとっては好適な年と言える。

粗着傾向であることから収量が下がるとの見方もあったが、前年と打って変わり健全果のブドウが確保できたことによって概ね計画どおりの収穫量となった。

 

2017年勝沼町産ワイン原料用甲州ブドウ目標数量

■農協を通す取引数量/544t(市内25ワイナリーの希望数量)

■生産農家が出荷組合と農協を通して供給できる出荷計画量/393t   数量差異151t

■農協を通さない直接的な取引数量/962t